地方財政分析の学校-歳入分析へ 目から鱗 (7月22日)

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宿題を前日夕方にやっと終えた。2週間に一度だと、気が緩む。 宿題は、総務省のサイトから地方財政分析の情報開示、通称「5点セット」をダウンロードして、プリントしてくるというもの。 簡単だが、資料がPDFである理由が分からない。 総務省としては、excelを公開して、色々分析をされるのが嫌なのだろうか。 尤も、この転記作業自体が、分析する上で大切なプロセスかもしれない。 (後で調べたら、東京都では類似の資料をexcelで公開していた。 一部ではあるが)

本日の作業は、決算カードの収支状況の欄他から、決算額の推移分析表への転記から始まった。平成13年度(西東京市が誕生)から平成20年度(平成21年度はまだ未公開)までの全データ。この決算額の推移を見ると、その自治体の財政の健全度がよく分かるそうだ。しかし、収支状況欄他の11項目×8年分、約90項目の転記はキツイ。転記しただけでなくグラフ化も推奨される。 やはりエクセルでの提供を! 総務省殿

それにしても、この決算カードは素晴らしい。 日本の官僚の優秀さを示すものだそうだ。 地方を管理するためのが目的ではあったが。  全都道府県、市町村の財務状況が、一枚の決算カードに凝縮している。 誰でも簡単に入手できるが、読みこなすにはそれなりの知識が要る。 議員さんも、ジャーナリストも全く読みこなせていない、と悲憤慷慨が、時々混じる講義が楽しい。

次に、歳入の分析を開始。 決算カードの歳入の状況欄から、構成比の大きい上位8項目を、歳入決算額の構成比の推移分析表に転記。これは抽出・転記なので更に過酷。 しかし、講義は一段と面白くなる。歳出の分析はまだ先だが、歳出をするために、歳入するという関係もあるので、歳入と歳出のからくり、というかゴマカシの説明も始まった。 大体、歳入といいながら、借金も歳入(収入)であり、貯金の取り崩しも歳入(収入)なのは、一般人の感覚と異なる。大体収支状況が黒字とあるが(法律で、黒字とするように定められている)、最初から赤字ならそれを補填するような操作をするので、黒字のように見えるだけ。 実質赤字だ! 一般会計と特別会計の関係も目から鱗であった。 しかし、決算カードを見ると一目瞭然。 講義には、しばしば夕張市が事例で出てくるが、夕張市が破綻した平成16年の決算カードは超異常。 それを夕張市の議員さんも、監査員も放置した。 見抜けなかったのか?? 当時の中田市長は、6期24年の超ベテラン。 議会を騙し続けた極悪非道人?との解説。 日本の国の財政事情も同じじゃないだろうか?? ちょっと不安

西東京市の歳入の上位8項目は、所謂、歳入の4大財源とは少し異なる。歳入の4大財源とは、①地方税、②地方交付税交付金、③国庫支出金、④地方債。 ところが、西東京市の場合は、東京都支出金がある。 これが東京都以外との違い。 要するに東京とは大金持ちなのだ。 実質、歳入の5大財源。 他地方には悪いが、シメシメと思うと、上には上がいる。 特別区の財政はもっともっと手厚い。 渋谷区や港区は天国のようだそうだ。 西東京都に隣接する練馬区と比較しても差は歴然としているそうだ。 不公平ではないか!! と、多摩地区から不満の声が上がらないのが不思議!だそうだ。 (当然ながら、特別区側から特権を返上しますとの声は出ない) 本来は、東京都議会議員が何とかしなければならない、とのことだが、誰も何も言わないのは、怠慢。 色々話は脱線するが、本当に目から鱗の話ばかり。 今までの不勉強が悔やまれる。
歳出の分析になると、益々面白くなるそうだ。 楽しみですな。

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