財政分析のマイスターを目指して-地方財政分析の学校-実質的な初日 (7月8日)

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 前回は、「地方財政から見る八ツ場ダムなどの現状の問題について」という講演。 本日が、約半年、全16回の連続講座の実質的な初日。
 最初に3か月分の講座資料を配布。 年金生活者が多いことを考慮して、本を買わなくて済む様に配慮したもの。 受講者には高齢者が多いので、A4サイズをA3に拡大してあるのも親切。 講師の声が大きくて明瞭なのも嬉しい。

 「西東京市の財政の規模は? 知っている人は手を上げて」 最初から、無茶な質問。 では、「西東京市の財政は健全ですか?」 何となく「いいえ」かな。 国が大赤字なので、地方も苦しいに違いない。 西東京市には有力企業少ないし。
 というような、認識では、ダメダメダメ! だそうだ。 財政規模が分からなくて、財政が苦しいとか、ピンチ等とは言えぬはず。との事。 確かに!
 答え。 西東京市の一般会計規模は600億円強、特別会計も含めると1000億円、だそうだ。
 このような数字を感覚で理解するのが、本講座の狙い。 市民が作る財政白書がその手段。 この市民が作る財政白書は、多摩地区が発祥の地。多摩から全国に広まった。 皆さんも頑張れ!と励まされた。

 次に、市民による財政分析活動・財政白書作りの10のキーワードの紹介。 初めて聞く話で面白かった。 日本は先進国の中で中央集権が最も強い国。官僚も悪いが、住民も悪かった。財政事情はだれでも分かるようになった。 ニセコは地方分権の超先進地。 夕張市の破綻では、議員が一番驚いたはず。 この破綻でさらに情報が公開されるようになった。 情報が公開されたので、議員さんの(情報にアクセスできるという特権による)優位性はなくなった。 中央には三権分立があるが、地方財政にはない。 議員さん(変に忙しい過ぎると同情をしているようでしたが)に財政分析ができる人は殆どいない。  財政課には、市民のセンスがない。 ジャーナリストも、財政分析が分かる人はいない。 広報に財政予算や決算状況が大きく掲載されるが、読んでi
る人・理解できる人は殆どいない。 キチンと読まれると財政課は困る。 事実を列挙してあるが真実ではない。 本当は、経年変化や類似地方自治体との比較が重要。 財政分析は手段であり目的ではない。
 これからは、広く市民だ財政白書を作る時代だ! 地方自治は民主主義の学校。その到達点が財政民主主義。 地方分権改革により、民主主義が進む。 先進国の証は、地方分権! 定年退職してから勉強するのも良いが、本当はもっと若いとき小中学年から教育すべき!
 等など、毒舌?的な講義は、舌鋒鋭く、すこぶる面白い。 

 総務省が積極的な情報開示を行っている。所謂5点セット。①決算カード、②財政比較分析表、③歳出比較分析表、④財政状況等一覧表、⑤健全化判断比較・資金不足比率カード。 これらを、入手したからと言って、直に財政分析ができるわけではないが、ココが出発点。
 各自、過去数年分の情報を入手し、持参せよ、というのが、次回(2週間後)までの宿題。 A4で出力して、A3に拡大するか、特大のルーペがないと、細かな字が読めない。
 小生は、福祉予算の規模と使われ方に興味がある。 これからが楽しみな講座だ。
 

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